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blog,  写真日記

写真の制約

これまでの自分は、写真が好きというよりは、カメラが好きと言ったほうがよいかもしれません。
というのも、従来の撮り方では、これといった新たな表現というものを見出すことが出来なかったため、写真そのものに興味が向かなかったからです。
面白いことですが、体調不良で、まともに撮影が出来なくなってからのほうが、写真の使い方について考えられるようになりました。

面白い構図?決定的瞬間? 否です。誰でも出来る方法を見直すことです。
写真というものは、特に報道に使われたり、派生して動画になったりで、とにかく使用されているものですが、それ故制約が多いジャンルのように見えます。
連続して動かしてしまうと動画扱い、あと、報道の影響なのか、あまりに加工して別のものにしてしまうのを嫌っているように感じます。ある種のドキュメンタリー性が写真の持ち味だと、頭に刷り込まれているところもあるような気がします。
ですが、現実は、多かれ少なかれ捏造部分は入ってくるわけで、完全な事実を語っているわけでもなく、事実を伝えたいのであれば、加工したほうが伝わりやすいという事もあるように思えます。
映像では、そもそも編修することが前提で、ドキュメンタリーですら、再現映像を入れることは普通にある事です。そのほうが分かりやすいからです。

個人的に思うのは、写真そのものを加工する事、他、普通は撮影しないもの、或いは被写体になり得ないものを撮影すること等を複合することで、新たな表現の道が開かれるのではないかと思っています。
おそらく、代わり映えしないということがあるならば、従来の写真表現に固執しているからで、例えば他ジャンルであるならば、写真を当然のように、従来の写真表現とは異なる使い方をしているわけです。
ストップモーションアニメーションは、写真なのでしょうか?それとも別のもの?現実は、写真の連続体なわけです。

個人的には、こういった部分に着目してみたいと思っています。
普段、絵を描く上での先入観というものを絵画教室で教えていたりするわけですが、写真もかなり先入観によって、考え方が固定化しているのではないかと思ったりします。

ところで、そう考えていると、カメラそのものの性能とかには、大きな関心は無くなりました。
どちらかと言えば、それよりも、柔軟な思考のほうが重要になってくるからです。

2017年ごろまでアニメーション等の映像作家 その過酷さから病気に倒れ、限界を感じた事から、その後写真作家に転身 イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、キヤノン写真新世紀 LensCulture 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。東京都写真美術館で個展、LensCulture Art Photography Awards 2022 LensCulture Emerging Talent Awards 2023 にて Jurors’ Picksなど NHK ドキュメント20min.「蟻(あり)と人間とぼく アーティスト・中村智道」で紹介される 尚、写真等の無断使用はお断りいたします。一言ご連絡ください。 お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。 e_mail:nakamura.tomomichi@gmail.com

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