SMC PENTAX-A ZOOM 35-105mm F3.5
正直、昔のズームレンズとか、煮ても焼いても食えないと言いますか、使ってみると色々と残念な事が多いのが事実・・まぁ、中古価格にも、その残念さが滲み出てたりするものですが、中には、そこそこ使えるレンズもあったりします。
個人的には、昔の標準ズームレンズは、35mmスタートのものに良いものがあるという印象です。
というわけで、35mmスタートのこのレンズ、しかし、なんで最初に高倍率ズームなのか・・
写真は、PENTAX A3 Date Sに取り付けられた、SMC PENTAX-A ZOOM 35-105mm F3.5です。何気に気に入っている機体なんです。
目次
SMC PENTAX-A ZOOM 35-105mm F3.5 というレンズ
なかなか立派で、ずっしりと重いズームレンズです。しかも通しレンズであることがポイントで、しかもF3.5です。F3.5通しといえば、TAMRON 35-70mm F3.5が、そこそこ良く写るという印象があります。最近気が付いた事といえば、それも良いのはAPS-Cでの使用で、フルサイズだと周辺がいまいちだったりします。そのあたりは、昔のレンズにはそんなに期待しておりませんが、スナップ程度には使えたらなぁ・・という感じです。
PENTAXのAレンズであります。電子接点が一つ見えます。頑張ってEXIF情報が入ってれば、手振れ補正がボディと連動してズームごとに動いてくれるのですが、そうもいかないのが悲しいところです。なので、手振れ補正は切って使っています。
簡易マクロとかにしたら、ビヨーンと、やたらと伸びるレンズが多いのですが、意外にもこれはそれほどでもありません。あとマクロと言いましても、大したマクロでもありません。ただし、ズーム全域でマクロモードに突入出来るのは、ありがたいところ。おかげで、うちの貧相なチャートを撮影することが出来るような出来ないような・・
チャートでも撮ってみる
ここで、後悔したのは、これ高倍率レンズですよ・・撮影面倒くさい・・オマケに、小さなチャート全域は撮れないので、横に葉っぱとか貼ったチャートの撮影です。
これらの画像はクリックで拡大、24MPサイズで等倍鑑賞可能です。PC環境がおススメです。
35mm
全体甘々です。
半段以下で、中央は随分と解像してまいりました。えらい差に驚いております。
随分と中央はキリっとしてまいりました。周辺はまだ甘いが、ズームだからこんなものか?風景じゃなければ普通に使えそうです。
上下は素晴らしく解像していることから、APS-C機での使用ならば不満のないレベルに!しかしながら、周辺は・・
うお~!がんばれ!!もう少しで周辺まで使える領域です!コントラストも上がってまいりました。
なんとか全域使えるかな?という感じです。多少のことは目をつむりましょう。
小絞りボケが出てまいりました。
35mm付近の感想を言いますと、歪曲は若干の樽型で、思ったよりも良いという感じ。補正は楽そうです。画面全域にピントを合わせたいならば、F11ぐらいに絞れば、それなりに見れる画像にはなりそうです。
50mm
こちらの焦点距離だと中央は解放からそれなりに解像しているようです。周辺はもやがかかったような感じ。
ほんと、少し絞るだけで、中央は大きく変化しますね・・このレンズ・・F4通しのセッティングでも良かったんじゃあるまいか?
上下は、ばっちり解像しておりますね。やはりAPS-Cでの使用おススメか?
解像する領域は増えてきましたし、コントラストも上がりました。このあたり、35mm付近と同じような傾向です。
周辺も解像してきました。APS-Cで撮っている方は、このレンズ評価高いでしょうね。
まぁ、全体見れる感じ。このレンズ、周辺のコントラストが少々低いですね。
小絞りボケです。
50mm付近の感想は、35mm付近と似たような描写傾向です。F11付近は、こちらの焦点距離のほうが優秀か?
80mm
毎度のことながらもやっとしておりますが、なんとここでは周辺が解像されております。
??おそらくこの個体特有の方ボケがでているもよう。下だけ解像しておりません。しかし、本来ならば、全体を解像していることが予想されます。しかし、コントラストがやや低いようです。
このレンズ、個体によったら、この80mm付近は、コントラスト以外かなり優秀なのではないかと。
本来であれば、全域が使えることが想像されます。
全域使えそうです。
良いのではないでしょうか?
全域均等ですが、小絞りボケです。
80mm付近の感想は、全域で優れた解像をしている反面、コントラストがやや低いという感じです。
105mm
引きのスペースが無かったので、別の場所に移動して撮影。
中央だけ解像している感じです。
中央はキリっとしてきました。
上下は、本来ならばかなり解像されていることでしょう。
ここは、上下はともかく周辺は流れていますね。APS-Cでの使用をおススメします。
APS-Cの領域は、かなり解像しているものの、周辺はちときつい感じ、まぁポートレートとかなら使えそうではあります。
かなり広範囲まで使えそうですが、エッジ部分がまだまだかな・・
小絞りボケですね。
105mm付近の感想は、他の領域に比べて、使用範囲が限定されそうです。日の丸構図で花とかマクロで撮る分には、それなりに解像するものと思われます。
外で撮ってみる
以下の画像も、クリックで拡大します。
コボウシインコのドリヤマさんを撮影、このように中央に顔がくる場合、テレ端開放でもピントがきちんときてくれます。良い感じですね。
ワイド端で絞ってみました。マクロはちょっと弱いかなぁ・・
出かけてみる
怪しい案山子がたくさんあるポイントがありまして、こういうのがあったりします。夜見ると怖いかもですね。
髪の毛とかきちんと描写されています。
ポートレートということにして、80mm付近で撮影。ズームとしては何ら問題のない描写だと思います。
猫ちゃん案山子がずらり。遊び心が良いですね。手前の猫にばっちりピントがきています。
こうしてみると、なかなか良い描写をしていることが分かります。まぁズームレンズの写りではありますが。
かなりきちんと撮れてますね・・
ところで、このレンズなんですが、大変にピントが合わせにくいです。ミレーレス機で撮影するほうがストレス無いかもしれませんね。
まぁAレンズなので、慣れればPENTAXのレフ機のほうが、テンポよく撮影できるかもしれませんが・・
とまぁこんな感じなんですが、このレンズはAPS-Cで使うと、かなり良いような気がします。というわけで、後ほどAPS-C機での撮影もしてみることにします。