ART – a folk of RawTherapee
blog,  アプリ・ソフト,  写真日記,  役立ちそうな情報

フリー現像ソフト RawTherapee 後継?派生? その名もART – a folk of RawTherapee

補足 ART のローカル編集実施例

前頁では、大雑把な流れのような事を書いてみましたが、例えば、もう少し細かい内容やルールなどが理解できないという反応が、写真教室で出てきたので、ここに例をアップします。
基本的に、レイヤーやマスクという考え方は、どれも似ているので、すぐに理解できないといけないと思うよりは、色々と触ってみて覚えるのが一番かとは思います。



ART においては、DCPプロファイルは有効に使えるので、まず初めに使用機種のプロファイルを当てはめると良いです

色に関しては、RawTherapee系のソフトでは初期は弱い事が多く、まず編集を始める前に、カラーマネージメントで、使用した機種のDCPプロファイルを当てはめておくことをおススメします。


DCPプロファイルを当てはめた様子

これだけで、ある程度、カメラメーカーが推奨するカラーが当てはめられます。



1枚目のマスクレイヤーを作成、類似色マスクでマスクを選択

この写真の背景は、濃いめの青地だったわけですが、これを類似色マスクで選択した様子

類似色マスクは、文字通り類似の色を選択するマスクです。
ここでは、背景の布を目立たなくするための処理を考えていきます。


Pickをクリックすると、スポイドが現れるので、それで編集したい色を選択します

ここで、Pickを選択して、編集したい色を選択、後に範囲等を選択して、選択の幅を決めていきます。しかし、ここまででは、それほど厳密に範囲を決める事は困難です。


マスクレイヤーを増やさずに、ブラシマスクを適用

マスクレイヤーを追加せずにブラシマスクを使用

ここで、マスクレイヤーを増やさずにブラシマスクを適用してみます。
こうすることで、類似色マスクと、ブラシマスクの共通部分だけにマスクが適用されるようになります。


ブラシマスク適用

ブラシマスクを、背景に適用していきます。



マスクレイヤーは1枚の状態

ここでは、一枚のマスクレイヤーに二つのマスクが適用された形になっています。



被った部分がだいたい無くなりました

ここで詰めると、更に精度の高い編集が可能ですが、説明用なので大雑把にしております。ペンタブレット等を使うと、非常に厳密なマスク作成が可能になります。



マスクレイヤーを追加2枚目のレイヤーを作ってみる

1のマスクとは、独立したマスク編集を行いたい場合は、→の部分をクリックします。



ここでマスクレイヤーを追加してみます

マスクレイヤーを追加してみます。この状態だと、画面すべてにマスクがかかった状態になります。ここでのパラメーターを、画面全体に適用する場合には、このままで行うと良いでしょう。



エリアマスクからグラデーションを選択

ここで、新たに作られたマスクは、独立して使用することになります。



選択されたマスクの画像編集

カラー/トーン補正を選択しているので、ここではその部分のみ編集できます

ここで、1枚目のマスクレイヤーを選択して、カラー/トーン補正のパラメーターを弄ってみます。すると、マスクで選択されている部分だけが編集され、背景が暗く均等になってきています。



背景以外の部分を編集してみる

ひとまず、背景の編集は、ここまでで良いとして、それ以外の編集もしてみようと思います。



→の部分をクリックすると、選択されているマスクレイヤーを複製できます。

また、マスクを最初から作るのは面倒なので、最初に作ったマスクを複製して利用してみましょう。


マスクレイヤーが複製されました

マスクレイヤーが複製されました。
このままだと、背景が更に暗くなるだけなので、このマスクを反転させてみます。



マスクを反転させる

反転されたマスク

反転にチェックを入れ、類似色マスクの項目を多少弄った様子です。
だいたい編集したいところは選択されている感じです。細かいところを編集したい場合は、ペンタブなどの使用が良いかと思われます。今回は説明なので、ざざっとやります。



マスクのチェックをはずして、カラー/トーン補正の項目を編集します

カラー/トーン補正を編集すると、反転されたマスクの部分、つまりインコのいるあたりが編集できるようになります。



マスク追加処理などを使って、更に編集

マスク追加処理の項目を開いたところ

より細かく編集するために、マスク追加処理などを使って、更に細かく編集していきます。



ここまでの編集で描きだしてみる

PENTAX 645Z / SMC PENTAX-D FA 645 55mm F2.8 AL [IF] SDM AW

少々マスクのキワの部分は雑ですが、だいたいこういった編集ができるという見本にはなると思います。
今回は、マスクの説明なので、ここまでですが、他のパラメーターなども調整して、更に詰めていくことをおススメします。



関連

DxO PhotoLab と他のソフトの連携 なかなか良い
DxO Photolab + darktable でRAW画像編集
RawTherapee 5.9 感想
フリーの高機能現像ソフト RawTherapee 5.9 を使う

現像ソフト RawTherapee or ART で、モノクロ専用機 PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome の RAW画像編集

現像ソフト darktable で モノクロ専用機 PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome の RAW画像編集

固定ページ: 1 2

2017年ごろまでアニメーション等の映像作家 その過酷さから病気に倒れ、限界を感じた事から、その後写真作家に転身 イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、キヤノン写真新世紀 LensCulture 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。東京都写真美術館で個展、LensCulture Art Photography Awards 2022 LensCulture Emerging Talent Awards 2023 にて Jurors’ Picksなど NHK ドキュメント20min.「蟻(あり)と人間とぼく アーティスト・中村智道」で紹介される 尚、写真等の無断使用はお断りいたします。一言ご連絡ください。 お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。 e_mail:nakamura.tomomichi@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です