blog,  オールドレンズ

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4

だいたい、オールドレンズは60年代後半~70年代のものを多めに持っているのですが、それから十数年~20年ほど古いレンズはどうなのだろうか?と気になり、50年代の、このレンズを試したくなりました。
しかしながら、このレンズ、M37という不思議なマウントを持っていて、現在はカメラへの取り付けが出来ません。ですが、3Dプリンターによって、それ用のマウントアダプターを製作出来るとのことで、そちらを発注、出来上がるのが楽しみであります。

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 というレンズ

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 前面

とても小さなレンズです。マイクロフォーサーズ用?というぐらい小さいレンズ。うちにあるフィルターを付けてみたら、フィルター径は40.5mmが付くようです。40mmという情報もありますが、とりあえず付くので、一般的な40.5mmを使う予定です。
状態は、なかなか良いのではないでしょうか?

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4  後面

小さなマウントアダプターです。たったの37mm径のマウントでも、135フォーマットに対応しているところが何とも。現在のフルサイズ用マウントの口径が、如何に大きいかが分かるところです。

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4  横

金属製の綺麗な鏡筒です。絞りリングは前方にあり、その後ろのリングで閉じたり開いたりもできます。ピントリングは、やや重めか?

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4  絞り

絞りは、見事なまでの円形です。現在の中華レンズを思わせる絞り羽枚数、12枚あります。しかし、こちらのほうが、丁寧な仕上がりで、よりクオリティが高いような気がします。果たして、現代の中華レンズ(安)以上の描写を、この年代のレンズがしてくれるのでしょうか?
続報は後ほど。

3Dプリンターで制作されたM37→M42変換アダプター

3Dプリンターで制作されたM37→M42変換アダプター

ナイロン製のアダプターを発注しました。ナイロン製なので、強度はどれほどのものか分かりませんが、強く締めすぎる事には注意が必要そう。それでも小さなレンズなので、これで不足ということも無さそうです。1000円ほどでした。

Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4を Canon RFマウント用のM42マウントアダプターに装着

とても小さなレンズなので、マウントの余りの部分がなんとも・・このサイズなので、PENTAX Kマウントに付けるのには問題があります。というわけで、潔くミラーレス機、EOS Rに取り付けてみました。

チャートでも撮ってみる

2020/4/30追記

このレンズ、寄れないので、この小さなチャートを映しきることが出来ずで、このような形で撮ることに・・
普通に、PENTAX機で撮るべきかと思ったのですが、なんとマウントが小さすぎて、マウントアダブターKのピンの隙間が空いてしまうことに気が付き、ミラーレス機で撮ることに・・テスト機はCanon EOS Rであります。
これらの画像はクリックで拡大し、等倍鑑賞可能です。

EOSM0505.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF2.4])

さすがに全体的に甘く、中央も甘いです。まぁ50年代の設計のレンズでもありますし、許せます。

EOSM0506.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF2.8])

中央は、気持ち解像されたでしょうか?

EOSM0507.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF4])

なんだこれ?中央の解像が落ちて、他の部分は解像しております。

EOSM0508.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF5.6])

なんと言いますか、上下はばっちり解像しました。つまりAPS-Cでの使用であれば、かなりのもんです。

EOSM0509.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF8])

解像範囲は、徐々に広がってまいりました。

EOSM0510.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF11])

エッジ部分は流れてはいますが、このくらいなら我慢の範囲かな?このレンズには、像面湾曲がけっこうあることに気が付きました。安物の中華レンズのごとくです。

EOSM0511.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF16])

このレンズ、ここで、最も解像するようです。

EOSM0512.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF22])

何故か、F22が実用域・・さすがに、ここまで古いレンズ・・侮れません。

さて・・現代の安物中華レンズが、果たして日本の何年代に通用するものなのか?と考えてもみましたが、流石に現代のもののほうが優れていると言えるかもしれません。あと、当時のドイツのレンズとかにも劣りますし、安かろう悪かろうという時代は、日本にもあったのでしょうね。。
日本のレンズですが、この後、経験をつんで、10年ほどで凄まじく高性能化しております。つまるところ、次の世代では、現代の安物中華レンズ以上の性能を持ったレンズを世に送り出すほどになっているようです。昔の日本のモノ作りは凄かったんですね・・
しかし、このレンズの良さは、チャートでは分からないものがあります。

何か撮ってみる

EOSL0517.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF5.6])

コロナ関係で、出かけるところもなく、家で母親でも撮ってみました。なんか、ええ雰囲気で撮れてる気がします。

EOSL0501.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF4])

コボウシインコのドリヤマです。この感じ・・解放だと、ぐるぐるボケ出そうだな・・
不思議な事ですが、実際には大して解像していないのですが、何故か解像感はあります。なんでしょうね?

とりあえず、今はここまでで・・また時間が出来ましたら撮影にでも行ってみます。

出かけてみる

2020/05/01 追記

EOSL0555.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF5.6])

比較的家の近くに、このような案山子の群れがあります。これもクリックで拡大します。PC環境がおススメ。

EOSL0560.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF5.6])

このレンズ、実戦でこそ威力を発揮しますね。単純な光学性能では、現代の安物中華レンズ以下ですが、何か繊細なものを感じます。実際のフィールドでの撮影だと、こちらのほうが、写り的に印象が良いのが不思議なところ。

EOSL0564.JPG
(Canon EOS R/Asahi-Kogaku Takumar 58mm F2.4 [絞りF11])

解像こそしないものの、何故か解像しているような気がするという不思議さがあります。やはりズームレンズとかと異なり、簡素なレンズ構成による、すっきりした写りがそうさせているのか?

2017年ごろまでアニメーション等の映像作家 その過酷さから病気に倒れ、限界を感じた事から、その後写真作家に転身 イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、キヤノン写真新世紀 LensCulture 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。東京都写真美術館で個展、LensCulture Art Photography Awards 2022 LensCulture Emerging Talent Awards 2023 にて Jurors’ Picksなど NHK ドキュメント20min.「蟻(あり)と人間とぼく アーティスト・中村智道」で紹介される 尚、写真等の無断使用はお断りいたします。一言ご連絡ください。 お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。 e_mail:nakamura.tomomichi@gmail.com

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