blog,  中華レンズ

KAMLAN 21mm F1.8

KAMLAN 21mm F1.8というレンズ

kamlan-21mm-f1-8
KAMLAN 21mm F1.8

ええっと、ぼくなんですが、もう中華レンズを買うのはやめようと思っていたのですが、MEIKE 25mm F1.8に関して、少々不安を感じるところもありまして、こういうの入手してしまいました。

MEIKEの何に不安を感じたかと言いますと、像面湾曲ですね。個人的に思うことですが、MEIKEのレンズって像面湾曲あるの多い気がします。
もちろん、値段はこれの半額でコスパ凄いと思いますが、このクラスは風景もよく撮るので、そういう点で、おそらくマシであろう、このレンズに興味を抱きました。

ですが、このKAMLANのレンズですが、28mm F1.4に比べて、注目度低い気がします。
あのレンズは、SIGMAのレンズと張り合うほどの光学性能で、海外での評価が高いのですが、こちらはF1.8と、少々地味で、値段も50mm F1.1や28mm F1.4と変わりません。

個人的に高ポイントだったのは、21mmとPENTAXのLimitedレンズ的な焦点距離と、KAMLANとしては抑え目なF値でした。
もしかしたら写りは良いのかもしれないと思ったわけです。

あと、売れ無さそうな雰囲気が、ぼくの琴線に触れた感じです。

このレンズ、正確に言えば、台湾のレンズで、中華レンズとは異なるような気もするのですが、仕様やら何やらが、中華レンズ的で、台湾も中華民国なわけで、やはり中華ですよね。
一応差別化ということで、背景布は、赤ではなく、緑にしてみました。

仕様は

焦点距離:21mm
最大口径:F1.8
最少絞り:F16
画角:68度(APS-Cフォーマット)
レンズ構成:8群10枚
最短合焦距離:12cm
フォーカス:マニュアルフォーカス(MF)
マウント:Canon EF-M / Sony E/Fuji X / MFT
寸法:58×57mm
重量:約262g

とのこと。
めっちゃ寄れますね。

 

外観

このレンズ、普通の安中華レンズの倍ほどの値段なことから、ビルドクオリティは高いです。

ただ残念なことに、フードはチープな感じですね。でもまぁ、付いているだけマシと言えばマシです。

それぞれの絞り値等の数値ですが、やはり他の中華同様、適当な部分はあるような気がします。日本のレンズほど厳密な感じではなさそうですね。
でも書いているだけ良しと思っています。

も一つ残念なのは、中華レンズの醍醐味?である巾着袋が入っていませんでした・・
これ、実は楽しみにしてるんですよね。。

絞り等

中華に関しては毎度の事ですが、見ての通り、綺麗な円形を描いています。
ボケに期待が持てますね。
絞り羽根枚数は数えていませんが、10枚以上ありそうに見えます。

コーティングの輝きが、安中華に比べて、なんか良さげです。透過率高そうですね。

裏側

後玉は案外小さいです。MEIKE 25mm F1.8とかは、けっこう大きかった気がします。
まっあんまり関係ないかもしれませんが。

カメラに付けた感じは、他の安中華とかに比べて大きい

最近の普通のレンズを考えると、十分コンパクトな感じですが、他の安中華と比べると、随分大きい感じです。
他は、フィルター径が43mmや49mmなのに対して、52mmです。

レンズそのものが大きい事からも、最近の傾向を考えれば、画質に期待が持てる感じです。

 

 

チャートでも撮影してみる

このレンズにチープなチャートで申し訳ありませんが、見てみましょうか。
画像は、クリックで拡大し、等倍鑑賞可能です。PCで見ることをおススメします。

DSC01694.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F1.8])

絞り開放だと、他の中華と大した差は無くて、周辺はさっぱり解像していない感じです。
ただしですが、これはチャートなため、近距離での撮影ですが、野外では、案外解像している感じもあります。

いくらか、樽型の収差があるようですね。

DSC01695.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F2.8])

中央は、すんごい解像しています。
周辺はまだまだな感じですね。
ショッキングなことに気がつきましたが、この個体は、上方向に片ボケがあるようです。(泣)
返品しても許容範囲内で返されそうなところが辛いです。

DSC01696.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F4.0])

周辺は、まだまだですね。ただし、これ風景撮ったら案外普通に撮れますので、参考程度にしてくださいね。

DSC01697.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F5.6])

ここにきて、一気に周辺も解像してきました。
中央が素晴らしいのは、言うまでもありません。

DSC01698.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F8.0])

均一性も高く、何ら問題の無い画質です。ただし、片ボケが無ければの話・・

チャートとか見てたら、片ボケのレンズって本当に多いのだと気づかされます。

DSC01699.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F11])

ええですわ。MEIKE 25mmとは比較になりません。まっ、値段なりの差でしょうか。

倍率色収差等、普通にありますが、特別悪いという感じでもないでしょうか?

DSC01700.JPG
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F16])

解像的には無問題ながら、分かりやすくコントラスト落ちた気がします。回折現象の影響が出てますね。

 

 

色々と撮影してみる

上から2枚は、両方等倍鑑賞可能です。

DSC01732.jpg
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F8.0])

この写真、シャープネスはかけておりませんが、かなり解像してくれている模様。緻密な描写は、他の安中華とは一味違う感じです。

このように少し離れると、片ボケの影響は無いようで、安心しました。

 

DSC01782.jpg
(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F8.0])

こちらなんか、もっと分かりやすいですが、見るからに安中華とは違う写りです。現代的で普通な感じで、解像感も素晴らしい。

もちろんシャープネスはかけてませんよ。

(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F2.4])

こういう感じだと、ボケはややうるさいでしょうか?他の安中華のほうが良い感じのもありますが、解像感では上なので、まぁ好みで使い分けましょう。

コントラストは高い感じですね。

絞り値いくらだったか忘れましたが、めっちゃ寄れますよ!これ最短だったと思います。

(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F8.0])

やや逆光での撮影ですが、ゴースト出てますね。
このレンズは、フレアはそれほどではないですが、ゴーストはよく出る感じでしょうか?

(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F8.0])

こちらも、ゴースト出てますね。
案外簡単に出てきますし、ミラーレスなので、確認しながら絵作りに使うことも出来そうではあります。

(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F8.0])

緻密でコントラストの高い描写。

(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F2.8])

なんか、このマネキン、いい味出していませんか?
夜中に見てみたい感じですね。こういうの、なかなかありません。

(SONY NEX-6/KAMLAN 21mm F1.8 [絞り:F2.8])

一日が終わり、晩飯へ・・
料理を撮るには、中望遠で逆光での撮影が良いわけですが、店で勝手に撮るだけに、そういう撮影は出来ません。 
極力、良さげな場所に移動させて撮るわけですが、座って撮れるのは良い所です。

画角的に、およそ換算31.5mmというか32㎜ぐらいかと思いますので、28㎜より少し狭く、35㎜より少し広いという感じ。
だいたいスマホ感覚での撮影が可能です。つまり撮りやすいと思います。

しかし、冷たそうに撮れてしまいました。湯気が欲しかったなぁ・・湿度高いからか難しいけど。。

 

 

ざざっとこんな感じですが

KAMLAN 21mm F1.8は、色物系ではなく、普通のレンズで、良く写るレンズという感じです。
逆光等、日本メーカーのレンズに対して、いくらか弱いところもありますが、他の安中華よりは、ずっと強い感じで、絵のクリアさも日本のレンズに近いものがあります。

ただ普通のレンズだけに、安中華特有の雰囲気描写は得意ではないかもしれません。そのあたりは、使い分けって感じでしょうか?

個人的にはライブイベント等撮ることが多いので、そちらで重宝するレンズになりそうです。

あと、遠景も綺麗に撮れるようなので、風景にもOKな感じです。

とても寄れますし、開放からある程度綺麗に撮れますので、外食での料理の写真等でも活躍しそうです。画角的には、座って撮れますので理想的ですよ。

コスパは、それなりに高いレンズではないかと思われます。

 

 

関連

DSC01967.jpg

NEEWER 35mm F1.2

DSC06941.JPG

MEIKE 50mm F1.7

DSC07432.jpg

MEIKE 25mm F1.8

DSC07219.jpg

七工匠 7Artisans 12mm F2.8

PK1N0100.jpg

中一光学 FREEWALKER 20mm F2.0 SUPER MACRO 4-4.5:1

Brightin Star 35mm F1.7

Brightin Star 55mm F1.8

PK1N0009-bfaa8.JPG

では、果たして中華レンズはオールドレンズ的なのか?

K_1N0279-1140x761.jpg

七工匠 7Artisans 35mm F1.2

K_1N1265-1024x684.jpg

KAMLAN FS 28mm F1.4

1453-2-1024x684.jpg

鳳凰光学 Phenix DC303N と PHENIX 50mm F1.7 レンズ

2017年ごろまでアニメーション等の映像作家 その過酷さから病気に倒れ、限界を感じた事から、その後写真作家に転身 イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、キヤノン写真新世紀 LensCulture 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。東京都写真美術館で個展、LensCulture Art Photography Awards 2022 LensCulture Emerging Talent Awards 2023 にて Jurors’ Picksなど NHK ドキュメント20min.「蟻(あり)と人間とぼく アーティスト・中村智道」で紹介される 尚、写真等の無断使用はお断りいたします。一言ご連絡ください。 お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。 e_mail:nakamura.tomomichi@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です