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鳳凰光学 Phenix DC303N と PHENIX 50mm F1.7 レンズ

鳳凰光学 Phenix DC303N というカメラ

鳳凰光学 Phenix DC303Nは、今は、もう販売されていないようですが、少し前まで販売されていた中国の一眼レフカメラです。おそらく、Vivitar V3800Nと同じカメラで、それも製造元は鳳凰光学、このカメラのOEMではないかと思われます。
鳳凰光学は、中国では海鴎(Seagull)と並んで有名なカメラメーカーだったようです。
日本では、ケンコーがフィルム一眼レフのKF-1NKF-4PK等を販売しておりましたが、これらも鳳凰光学のOEMではないかと思われます。
外装は、写真だとけっこう良さげに見えますが、いわゆる廉価機的なチープさがあります。メーカーロゴだけを変えるような、安価なOEMとしては使いやすい、オーソドックスな外見です。マウントはPENTAX Kマウントを採用しています。ファインダーは大きいですが、少し暗い場所だととてもピント合わせが難しいです。
で、なんでまたこんなカメラを入手したのかと言われますと、この機種は一眼レフとしては非常に少ない機能を有しているからで、それを写真作品に生かしたいからというのがあります。
その写真というのは、あくまでも作品なので、展覧会で発表するまでは、ここにアップはしない予定です。

Phenix DC303Nの多重露出用のボタン

このボタンが、ぼくにとっては必要でした。ちなみに、ケンコーの KF-1N 等にも、この機能は付いているようです。
フィルムによる写真制作において、デジタルより魅力を感じる手法として多重露出というものがあります。ですが、この手法は、より古いテクノロジーである二眼レフ機や、簡素なトイカメラで行われる技法で、正確性に欠けるところがあります。
個人的には、そこに生まれる意図しない「味」ではなく、もっと正確に意図した「意味」を生み出すものとして、それを活用したいと思っております。つまるところ、一眼レフ機で多重露光を出来る事が理想ということになります。
ですが、巻き上げの構造的な原理から、一眼レフ機での多重露光は不可能ということになっています。あと、この多重露光が、機能として残されなかった理由としては、それが失敗写真として認識されていたというのも関係あるかもしれません。日本やドイツのメーカーは、あくまでもカメラを記録のための道具と見ていて、改良の末、そういう失敗が無いものを作ってきたというのはあるかもしれません。
色々な人に聞いてみましたが、一眼レフで多重露光出来る機種は知らないとの事でした。ですが、たまたま中国にそれを見つけることが出来ました。これは、まったくの偶然で、無銘のレンズについて調べている過程で見つけだしました。そのレンズをキットレンズとして取り付けていたのは、鳳凰光学というメーカーが作っていた一眼レフ機です。
あちらでは、多重露光が作品制作の中の一種だと考えられていたのかもしれません。といいますか、多重露光で生まれた作品を90年代にタイで見て未だに覚えているといのもあります。その写真には、漢字と中国の人形が写っていたという記憶があります。当時、写真はぼくにとって重要なものではありませんでしたが、未だに覚えているということは、ぼくにとって重要なビジュアルだったのだと思います 。

電池ケースが壊れていました

さて、このカメラの入手先ですが、メルカリです。もう売っていないのだから、中古を探すしかありません。基本的に個人売買ですし、カメラに詳しくない方も売り出しているので、こういうトラブルもあります。電池が液漏れしていて、それによってプラスチックの電池ケースは腐食して割れていました。記載としては、何ら問題を書かれていなかったわけですが・・
ですが、返品はせず、電池ケースを探すことに。
どうやらNIKON FM 10と同じ電池ケースを使用しているらしく、そちらを探すことで解決を試みます。もう購入していて、まだ届いていない状態ですが・・

Phenix DC303N 仕様

鳳凰光学 Phenix DC303N

フィルムサイズ  24mm × 36mm
レンズマウント  ペンタックスKマウント   
シャッタータイプ  上下走行式フォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード  B、1秒~1/2000
セルフタイマー  機械式  最大作動時間10秒可変可
シンクロ接点  X接点のみ、 シャッタースピード1/125以下対応
シンクロターミナル  あり
多重露出  あり
測光方式  TTL中央部重点測光方式
受光素子  シリコンフォトダイオード(SPD)
測光範囲  EV5~EV17(ISO100/21° F1.7)
フィルム感度  ISO25~ISO3200
電池(測光用)  1.5V、LR44型アルカリ電池2個または1.55V、SR44型銀電池2個
ファインダー  視野率 約92%、 倍率0.91(被写体距離無限大時)
合焦スクリーン  斜スプリットイメージプリズム、 マイクロプリズム、マット
被写界深度の確認  あり
フィルム巻き上げ  一作動レバー巻き上げ式 (予備角度20°、巻き上げ角度120°)
フィルム巻き戻し  巻き戻しボタン、巻き戻しクランク
フィルムカウンター  機械式カウンター  自動復帰
寸 法  約138mm × 60mm × 90mm
重 量  約440g

とのこと

PHENIX 50mm F1.7 というレンズ

PHENIX 50mm F1.7

Phenix DC303N のキットレンズでもあるこのレンズですが、新品で買っても三千円台とかで入手可能だったりします。軽くて小さくて、とてもチープなレンズではありますが 、写りには定評がある模様。 Vivitar でもOEMで取り扱われていたようです。
このレンズは、CANON EFマウント用レンズとして販売されていたわけですが、マウントアダプターが付属しているだけで、内容としましてはPENTAX Kマウント用のレンズということになります。このレンズの自動絞り機能を使いたい場合は、Kマウント機を使う必要があります。

PHENIX 50mm F1.7 前面

何の変哲もない見た目ですが、赤いリングがチャームポイントなのかな?MCと書かれていますが、マルチコーテイングかどうかは怪しいもんです。それとも、モノコーテイングと表しているのかな?
デジタルで撮ってみますと、やや青みがかった絵が撮れます。写りは値段からして良いですね。設計ははるかに古いですが、最近の新興中華レンズメーカーのレンズよりも、写りは安定していると思いました。だいたいの面で、こちらが上だと感じます。もちろん、安物の中ではという話ですが・・

PHENIX 50mm F1.7

被写界深度目盛りがありますね。正しいかどうかは分かりません。絞ればほどほどに使えるのかな?フィルムのほうが問題でないのではないかと思います。
絞りはF22まで。デジタルでは使わない値ですが、フィルムなら使うかもですね。

PHENIX 50mm F1.7 裏面

見ての通りのペンタックスKマウントです。電子接点とか無いわけで、 完全な機械式です。 Aポジションとかありません。あれば良かったのになぁ・・
PENTAX MEとかK-2でフルで普通に機能を使えることは確認しました。

とりあえず、この組み合わせで撮ってみる

鳳凰光学 Phenix DC303N/PHENIX 50mm F1.7/ Kodak GOLD 200

ピント精度に関しては一番心配していたのですが、きちんと合っていました。問題無しです。オオハナインコの妖子さんです。電池は裏蓋にシールを貼って、むりやり付けたのですが、露出計はまったくダメですね。ずれているなんてものではありません。使い物にならないので、通常撮影では露出計が必要になりそうです。
ちなみにこの写真は、フラッシュトリガーを使用した、ストロボ撮影ということになります。部屋が暗いので・・

鳳凰光学 Phenix DC303N/PHENIX 50mm F1.7/ Kodak GOLD 200

フィルムは、 Kodak GOLD 200を使っております。安いですが、悪くないフィルムだと思います。フィルムグレインのおかげで、写真をプリントしたら、意外に立体的になるのではないかと予想。

鳳凰光学 Phenix DC303N/PHENIX 50mm F1.7/ Kodak GOLD 200

ここにアップするのは、一応ながら失敗写真ではありますが、現像しに行ったらフィルムで撮った写真が予想外によく撮れていました。というか、デジタルよりも好きな感じです。フィルムなのでノイズというかフィルムグレインだらけですが、その粒状感も好きな感じですね。解像感は、デジタルの1000万画素機程度という感じでしょうか?
Canon EOS Rで取り込み、ネガポジ変換したものです。
これが何故失敗なのかと言いますと、個人的に構図が気に入らなかったのです。
結局のところデジタルカメラでフィルムを撮影したわけで、デジタル写真ではありますが、なんか一つはさむと良い感じになるものです。
きちんと光を設定すれば、この機でも奇麗に撮れる事は分かりました。
一応成功写真もありますし、他の写真も計画中ですが、それらは作品、展覧会で発表しますので、興味のある方は、そちらまでよろしくお願いいたします。

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本来、映像作家で、アニメーションなどを作っているはずでしたが、あまりのしんどさから体調崩して病気になり、とてもじゃないけど、アニメーションなど作れない状態に陥り、現実逃避から、流れに流されて写真などを撮ってストレス発散している次第であります。 基本的にテーマなどなく、その日の気分で撮った写真とかをアップしたり、たま~に日の目を見なさそうなマイナー機材や、既に終わっている機材をレビューしたりしていきます。 昭和シェル石油現代美術賞、イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、ポンピドゥーセンター、ソフィア王妃芸術センター、キヤノン写真新世紀 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。 どこまで流されるのか・・目的地は不明。- お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。

4件のコメント

  • はじめまして
    同じカメラを持っています。少数派なので・・・検索して辿り着きました(笑)
    旧いカメラやレンズの収集、修理なども趣味でやっているものです。

    フィルムカメラの一眼レフで多重露光できるカメラは過去沢山ありました。
    操作・構造的には、ボタンやレバーを押したり引いたりしてフィルムを巻き上げずにシャッターチャージをするというものです。低価格の普及機にはありませんでしたが、中級機以上でしたらどのメーカーでも多重露光撮影機能はついていましたよ。今なら程度次第ですが二束三文で買えます。
    現代のデジタルカメラ一眼レフ・ミラーレスでも多重露光撮影機能はありますのでお調べになると面白いかもしれません。

    中国製のカメラはこのカメラのほかに2台所有しています。独特な感触が面白いと思います。

  • 中村 智道

    桜さま
    コメントありがとうございます。
    一応その方法も考えたのですが、失敗率の関係で、こちらですることにしています。ある意味、かなり正確性も必要な事から、比較的新しい、こちらの機種でやっております。

    デジカメによる多重露光は、画像処理でも可能なのですが、どうしても思ったようなものにはならないので、今回はフィルムカメラという感じでしょうか?

    実は、東京都写真美術館で行われる個展での発表用なので、ここにはアップ出来ませんが、見たら、こういう事か。ということになると思います。

    カメラの修理は、なかなか面白いですよね。色々と楽しんでください!

  • 定点観測

    はじめまして、現在でも国内でフェニックス製フィルムカメラやそのパーツは入手可能のようです。

    PHENIXカメラ輸入販売 EYEOPTICOMで販売しています。

  • 中村 智道

    定点観測さま

    そうなんですね?
    そのサイトは知っていたのですが、なんとなく昔から更新されてない雰囲気があったので、もう売っていないのかな?と思っていました。

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