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キヤノン 写真新世紀 2019 Canon’sNew Cosmos of Photography (2019)

中村智道 キヤノン写真新世紀2019 優秀賞に選出

映像作家、中村智道による初の写真作品「蟻のような」が、日本における写真芸術屈指の写真展であり、国際的にも影響力があるとされる「キヤノン写真新世紀2019」にて、優秀賞に選出されました。
選者は、現代ポートレート写真の世界的第一者、リネケ・ダイクストラ氏となります。
これ以降、グランプリを賭けた審査に入る事になります。

Dear all

I would like to announce you that an Anime-film creator, Tomomichi Nakamura’s first photography work “Like Ants” received an outstanding performance award at 42nd Canon’sNew Cosmos of Photography (2019). 
“Like Ants” is nominated by Rineke Dijkstra, and now under the process to compete for the highest award, Grand Prix New Cosmos of Photography 2019.
best wishes,

Tomomichi Nakamura

翻訳:川端浩平



昨年、制作により、心身ともに重傷を負い、入院して以来、双極性のうつ状態や自律神経、肝機能、血圧などの不調により、映像制作は不可能な状態が続いており、現在も治療が続いておりますが、映像作品「蟻のような」の構想をしていました。
ただ、この作品の映像化は、現在のドクターストップがかかった自分では不可能であり、他の表現方法を探す必要がありました。
時間軸の削除と映像の固定化が必要でしたが、鑑賞者そのものに時間軸があり、思考しながら思い浮かべるイメージは近いものが可能なのではないかと思っての、写真の採用となりました。

そして、自分の中では、必ず何らかの表現を行う必要がありました。
ぼくにとっての表現というものは、呼吸に近く、動けないからといって我慢できるものではありませんでした。数少ない社会との接点であり、ぼくを生かしたのは、表現そのものです。

写真の利点として考えたのは、一日1時間しかまともに集中して動けないとしても制作可能な瞬発力、速さというものがありました。そして、倒れていても、シャッターを押せば撮影出来るという特徴があります。
アニメーションのように、まとまった時間が必ず必要という表現手法では無いということです。

作品そのものは、一年間の中の気候が良い時期にコツコツと制作したものです。

これまで、写真による表現は、これ以上、表現の幅を増やさないために、自ら禁じておりましたが、ここに、表現における、写真というものを解禁し、様々な表現媒体の融合を試みます。

尚、作品の全貌に関しては、東京都写真美術館にて行われる、「キヤノン写真新世紀」展覧会場にて、ご鑑賞のほう、よろしくお願いいたします。

中村智道

 

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2017年ごろまでアニメーション等の映像作家 その過酷さから病気に倒れ、限界を感じた事から、その後写真作家に転身 イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、キヤノン写真新世紀 LensCulture 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。東京都写真美術館で個展、LensCulture Art Photography Awards 2022 LensCulture Emerging Talent Awards 2023 にて Jurors’ Picksなど NHK ドキュメント20min.「蟻(あり)と人間とぼく アーティスト・中村智道」で紹介される 尚、写真等の無断使用はお断りいたします。一言ご連絡ください。 お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。 e_mail:nakamura.tomomichi@gmail.com

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