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現像ソフト RawTherapee or ART で、モノクロ専用機 PENTAX K-3 Mark III Monochrome の RAW画像編集
目次
モノクロ専用機のRAW画像編集について
※当記事は、最新リリース 2024 2/16 の RaeTherapee 5.10 に対応しております。
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ベイヤー機の PENTAX K-1 とモノクロ専用機 PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome
例えば、DNG形式のRAWであれば、編集できるRAW現像ソフトは多いと思うが、問題点としてあるのは、モノクロ画像にデモザイク処理が行われる可能性についての問題がある。デモザイク処理そのものは、ベイヤー方式のカラーセンサーに必要な処理であり、モノクロ専用のセンサーには必要の無いものだ。もちろん、純正のソフトであれば、その点に関してはクリアしているものと思われるが、社外のソフトについては、そうとも言えない。実のところ、最初から機能としてRawTherapee (ロウセラピー)系のソフト(ARTを含む)には、モノクロ編集機能がある。ただし、見た目の機能の一覧は、カラーと同じものなので、編集内容は、主に明暗、諧調などの編集機能、あとはローカル編集におけるそれらの編集ということになる。これにより、より作品向けの写真編集も行えるようになる。
尚、ここで取り上げる編集手法については、Leica(ライカ)社製の、モノクロ専用機、カラーフィルターをセンサーから取り外した改造カメラにも適用可能であることを確認している。
デモザイク処理について
モノクロセンサーには、カラーフィルターが無いため、デモザイク処理が必要ないが、一般的なRAW現像ソフトが、ニッチに対応していないことから、勝手にデモザイクされる可能性が高い。デモザイクされてしまうと、モノクロセンサー特有のシャープさや自然な諧調が損なわれる可能性が高い。塗り絵的になってしまうと言えば分かりやすいかもしれない。RawTherapeeは、オープンソースのDCRaw によってデモザイク処理されていると言われている。最近は、更新の早い、同じくオープンソースの Libraw も使われていると言われている。ただ一部の*Foveonセンサー等完全ではないにせよ、バージョン5.9からなんとなく対応できており(おかしいところはあるが、開いて編集は可能)、もしかしたら、そちらも使っているのかもしれない。Libraw に関して言えば、Affinity Photo でも使われていたはずだ。こちらは、Foveon Quattro センサーもなんとなく編集できる。余談になるが、Quattro センサーも早く対応してほしい。
*RawPedia Foveon X3というセンサーを使っているカメラにはカラーフィルターがないので、それで撮影された画像にデモザイク処理をする必要がありません。但し、それら画像は今のところRawTherapeeではサポートされていません。
ベイヤーセンサー
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デモザイク処理を行っていない画像
一部を除く多くのデジカメでは、このようにカラーフィルターが配列された、ベイヤー方式が採用されている。そのため、デモザイク処理が行われていない画像を拡大してみると、このようになる。一つのフォトダイオードには、一つの色だけが割り当てられていて、赤:R 緑:G 青:B の三色を混合させて最終的な色を割り出すという方式だ。これをRawTherapee の rawタブから、方式:Monoを選択すると以下のようになる。
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ベイヤーセンサーの画像をデモザイク処理無しでモノクロ変換するとこうなる
これを見ると、如何に色々な情報が損なわれているのか分かる。
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デモザイク後の画像
デモザイク処理後は、このような画像になる。予測で色が割り当てられるため、偽色等の問題も発生する。もう一つの問題としてあるのは、モアレということになる。あと、混色の結果、少しもわっとするのも特徴だ。
モノクロセンサー
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モノクロセンサーによる画像
モノクロセンサーの場合、1画素に適用される情報は、光の量だけなので、きわめてシンプルで、諧調豊かかつ、変にアンシャープマスクをかけられていないような、すっきりした画像が生成されることになる。両者の文字の輪郭部分の処理を確認していただきたい。あと、ベイヤーセンサーは、カラーマイクロレンズが1画素ごとに存在するため、光を30%程度しか通さないという問題があるが、モノクロセンサーにおいては、その問題が発生しない。
このような見た目のモノクロ画像は、Foveonセンサー搭載機でも見れれるが、ダイナミックレンジや感度などの性能で比較にならない。
RawPedia によると RawTherapee はモノクロセンサーもサポートしていると書かれている
RawPedia によると、RawTherapeeは、改造センサーを含め、モノクロセンサーをサポートしていると書かれている。以下引用
*Mono
モノクロームカメラを使っている、或いはカメラからカラーフィルターを取ってしまったユーザーには便利でしょう。
*モノクロームカメラは全てのピクセルに同じ色のフィルターを使ったカメラで、つまり、白黒イメージが撮影されるので、デモザイクを必要としません。また、この様なカメラの一部は赤外線フィルターも持っておらず、独創的なモノクロ撮影を可能にしています。
尚、同じくフリーのRAW現像ソフトである、darktable も バージョン 4.6 から PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome に正式対応している。
等倍写真比較
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クリックで等倍鑑賞可能 PENTAX K-1 / SMC PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited / iso100 / F8 / 1/160秒 イエローフィルター装着
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クリックで等倍鑑賞可能 PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / SMC PENTAX-FA 50mm F1.4 / iso200 / F8 / 1/320秒 イエローフィルター装着
K-1 と K-3 MarkⅢ Monochrome は、センサーサイズが異なるため、レンズの焦点距離は換算値によるもので最も近いレンズにした。両レンズは、性能的にも異なると思われるが、F8に絞ったときの性能は近いので比較しやすいという判断だ。両カメラの基準の最低感度は異なるため、それも両方最低感度で合わせる事にした。K-3 MarkⅢ Monochrome は、カラーフィルター装着により、1段以上露光の下がった写真を想定するため、妥当だという考えだ。
画像は、両方、PENTAXの純正ソフト、Digital Camera Utility 5 により、無編集で出力した。
K-1 3600万画素、K-3 MarkⅢ Monochrome 2600万画素と、画素数も異なるが、それを差し引いても、K-3 MarkⅢ Monochromeの画像が多くの面で優れている。
実験
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クリックで等倍鑑賞可
ベイヤー式のセンサーだと、4画素から一つの色が生成されるため、モヤっとするわけだが、それが無いモノクロ画像を1辺2倍、4倍の1億4百万画素に画素補完して拡大してみた。上の写真を拡大したものだがどうだろうか?
では、モノクロセンサーによる問題は無いのか?
生で出る、モノクロ画像においては、モノクロセンサーが明らかに優れている。ただし便利かどうか?に関しては問題がある。K-1とK-3 MarkⅢ Monochrome の写真で付けられているカラーフィルターだが、ベイヤーセンサーには、カラーマイクロレンズがセンサーに装着されているため、RAWにはRGB情報がそもそもある。よって、疑似的に処理によってカラーフィルターを付けたような効果がボディー内或いは編集により、ソフト的に可能だが、モノクロセンサーではそれができない。つまり、フィルター効果を得ようとする場合は、フィルターをレンズに装着する必要が出てくる。モノクロ写真を撮るという点においても、ベイヤー機は便利にできている。
それでも、その不便さを差し引いても、純粋にモノクロ写真のクオリティーを上げたいと思うなら、モノクロ専用機を使うと良いだろう。
現像ソフト RawTherapee で、ベイヤー方式のモノクロ表現を考える
PENTAX K-3 Mark III Monochrome に関する感想
そちらは、以下に以下に書いているので参照いただきたい。
PENTAX K-3 Mark III Monochrome 雑感
RawTherapee による RAW 現像
2024/02/21 追記
RawTherapee 5.10 に関しての下準備
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2024/02/16 にリリースされた、RawTherapee 5.10 の場合、デモザイク方式を Mono にしても画面はマゼンタのままである。それでも、Monoには設定しておかないとどうやらデモザイクしてしまうようだ。試しに等倍以上で、他の方式にしてみるとモヤっとするのが分かると思う。それ以降は、以下を実行すると良い。
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カラータブから白黒をオンにする。
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トーンカーブは自動になっているとおかしな挙動をするので、リセットする。
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ここまでのプロファイルを保存する。
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Monoと記録して保存した。
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処理プロファイルのフォルダー型のタブから開くと、先ほど保存したMonoがあるので、これを編集するRAW画像に適用すると、下準備は完了だ。
RawTerapee 5.10 は現時点で最新バージョンであるため、PENTAX K-3 Mark III Monochromeは認識されている
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RawTherapee のバージョン5.10 に関して言えばレンズプロファイルの項目からも、PENTAX K-3 Mark III Monochrome が認識されている事が分かる。
まずはraw設定から
RawTherapee 5.9(5.10対応) による編集は、以前の記事にも書いたので、そちらも参照いただくと、より効果的に編集できると思う。
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome のPEF(初期設定のraw画像)ファイルを開くと、このようになる
RawTherapee 5.9 の登場時に、K-3 MarkⅢ Monochrome は登場していないため、当然ながら対応していないことから、PEFのRAW画像はこのようになってしまう。ここは、次期バージョンであろう、RawTherapee 6.0 に期待するしかない。しかしながら、汎用のRAW画像である、DNGに関して言えば、このような問題は発生しない。あと、枠の部分に縁どりのようなものがあるが、センサーの有効範囲以外も反映されている事があげられる、この問題もDNGでは起きない。しかし、DNGにも問題がありそうな予感もある。例えば、せっかくのネイティブのモノクロセンサーによる画像に、デモザイク処理をされるという不安もある。なので、大丈夫とは思うが、ここはあえてPEF設定で撮影した。
デモザイク方式
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rawタブからデモザイク/方式を変換し、Mono とした。ちなみに、DNG画像だと、この部分が現れない。確実にデモザイクをさせないためにも、手動で決定した。
より細かい説明が必要な場合は以下を参照していただきたい。
キャプチャシャープニング
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PEFのモノクロ画像を開いた場合、キャプチャシャープニングの”半径”の部分は、強制的に最低値の40となっている。他のカメラのカラーファイルを開くと分かるが、特殊なセンサーでもない限り、70~90ぐらいになっている。他のセンサーでも試すと良いが、40だとかなり眠い絵となる。最初からシャキッとしているのは、キャプチャシャープニングが70~90あるからだ。ここの部分は、多くの商用ソフトではブラックボックス化していて、自分で調整できない。
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半径を78ほどに上げた。このくらいでも、通常のベイヤーセンサーよりは、かなりシャキッとした絵となる。
モノクロ化
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モノクロに変換された。モノクロに変換されない場合は、カラータブから、モノクロに変換する。
しかし、妙に明るい感じだ。トーンの自動カーブがおかしな挙動をしていることが原因だ。ここは、手動でカーブをリセットするべきだろう。
同時収録したjpeg画像は以下の通りだ。
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随分と違う事が分かるが、どうやら、モノクロセンサーは、逆光撮影等により、先ほどのような薄い画像が生成されるようだ。しかしながら編集するわけで、中のデータが潰れていない以上は問題はない。
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rawタブ内の設定は、このようにした。変更点は、デモザイク方式、raw ホワイト・ポイント、キャプチャシャープニング等。それ以外の色関係の変換は関係が無いので、使わなくても良い。ちなみに、このようなrawの下処理ができるのは、RawTherapee の優れたところだろうし、普通では見慣れない機能でもある。DNGで撮影した場合は、色々な機能が消えていることに気がつくが、今回変更した機能については、デモザイク以外すべて使える事も確認した。
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ちなみに、画像にある縁取りは、RawTherapee でも切り抜きできる。変形タブから切り抜き機能で、長辺6220付近で切る抜くと良い。尚、この作業は、出力後、画像処理ソフト等で普通にできるので、そちらのほうが楽かもしれない。
明るさなどをおおまかに編集する
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露光タブから、露光量補正、黒レベル、コントラスト等を編集する。ここはカラーと同じく、基本通りだと思ってくれてよい。
ローカル編集
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ローカル編集を使用する。ここでは、長方形で画像全体を設定し機能にトーンイコライザ等を割り当てた。
より細かい説明が必要な場合は以下を参照していただきたい。
RawTherapee 5.10 からは、トーンイコライザは標準機能に
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RawTherapee 5.10 から、ローカル編集ではなく、標準でも、トーンイコライザ機能が使えるようになった。同じことではあるが、編集の手間がはぶけるようになった。
ローカル編集つづき
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トーンイコライザによる編集、この機能の画像全体での使用は非常に有用なので覚えておくと良い。
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諧調フィルタ等を使って、空の青さを表現する。諧調フィルタに関しては、基本から標準以上の設定に変更しないと使えないので注意が必要だ。
画面全体から広い範囲で、RTスポットが適用されているのが分かる。
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全体のイメージを変えたいので、RTスポットの形状を変えてみた。その中に、使いたい機能を追加していく。
編集について、より細かく知りたい場合は、以下を参照していただきたい。
再び全体を編集
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ディティールタブからローカルコントラスト、マイクロコントラスト等を編集する。やりすぎると、せっかくのネイティブなモノクロ画像が台無しになるので注意が必要。
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これまでの機能を使って調整した後、トーンカーブ等も使ってみる。個人的にはパラメトリック方式でのカーブが自然で良いと思う。
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再び、露光量などの微調整を繰り返す。
フィルムシミュレーション
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K-3 MarkⅢ Monochrome は、モノクロ専用機のため、カラータブの機能は、ほとんど必要ないが、フィルムシミュレーションに関しては普通に効果が得られる。
今回は、Ilford Delta 100 を使う事に。
より細かい説明が必要な場合は以下を参照していただきたい。

フィルムシミュレーションで、Ilford Delta 100 を設定した。
再び、これまでの機能を使って編集
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RAW編集は、微調整のため、何度も同じ機能を調整していく事が重要だ。ここでは、ローカル編集で、船の船首を際立たせようとしている。他、通常の編集機能を使って画像全体を詰めていく。
完成画像 感想
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クリックで等倍鑑賞可能 PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / SMC PENTAX-FA 31mm F1.8 Limited
ここまでで、ひとまずは完成ということにした。SMC PENTAX-FA 31mm F1.8 Limited は、カリカリに解像するタイプのレンズではないが、かなり解像していると思う。
全体の画像の印象だが、スッキリしていて、どことなくFoveonのモノクロ画像に似なくもないが、編集できる幅があまりにも違い、その点では比較にならないと思う。ベイヤー特有の潰れた感じも無く、ディティールはしっかりしていると思う。枯草の細かさもきちんと表現できていて、特にだが小さなもののコントラストは、ベイヤー機では、ここまできちんとできないだろう。
RawTherapee は、モノクロ専用機によるRAW画像編集にも優れていると感じる。他のソフトでも編集してみたが、少しモヤっとしていたことから、デモザイクされていると思われた。その点においては、細部まで設定できる RawTherapee は安心できる。純正ではできない事に関しては、このRawTherapee か、派生の ART – a folk of RawTherapee をおすすめする。尚、ART – a folk of RawTherapee による、モノクロ専用機の編集に関しては、後日まとめようと思う。
作例 RawTherapee 5.9
モノクロ写真について、これまでそれほど考えてきたわけではなく、カラーで撮った写真をモノクロ変換していただけで、意図的にモノクロとして被写体を見てきたわけではなかった。今回は、モノクロ目線で被写体を選んでおり、モノというよりは諧調中心に見ていると思う。ぼく自身、デッサンも描くことから、諧調だけを追って見る事に関しては不自由は無いと感じた。
以下の写真は、すべてクリックで等倍鑑賞可能。

PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / SMC PENTAX-FA 31mm F1.8 Limited
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW

PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW

PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / SMC PENTAX-FA 31mm F1.8 Limited
2024/01/31 追記
ART – a folk of RawTherapee による編集

モノクロ専用機によるRAW画像の編集は、派生の ART – a folk of RawTherapee でもできる。やることそのものは、だいたいRawTherapeeと同じだが、両者にはできる事とできない事がそれぞれ存在する事から、どういう写真に仕上げるかで使い分けると良いだろう。機能的には、RawTherapeeのほうが、ずっと多いため、できる事は多いが、すばやく仕上げるとか分かりやすさで言えば、ART – a folk of RawTherapee のほうが得意だと言える。
作例
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / SMC PENTAX-FA 31mm F1.8 Limited / ART – a folk of RawTherapee で編集
バージョン 1.21.1
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本家とは異なり、ARTの更新は頻繁で、今回使うバージョンは、現在最新の 1.21.1 となる。とはいえ、操作系が数年前から変わっているわけでもなく、対応カメラ等が徐々に増えていっている状態だと思われる。もしかしたら、PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome も、部分的に対応しているかもしれない。
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レンズプロファイルが自動で適用されたことから、ソフト内のデータベースに、PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome があるものと思われる。
jpeg画像を見てみる
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今回は、こういった奥行きのある写真を編集することにする。こういった写真は、ARTの得意とするところだ。
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RawTherapee とは異なり、標準機能としてトーンイコライザーが露出タブ内にある。
まずは rawタブから
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デモザイク方式に関しては、RawTherapee 同様にraw タブ内にある。
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ARTのデモザイク方式は、標準だと RCD ということになり AMaZE の RawTherapee とは異なる。選べる方式も、随分と少ないことが分かる。いずれにせよ、モノクロ専用機を扱うわけで、方式: はモノクロを選ぶことになる。
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ARTの rawタブ内で、モノクロRAW写真用に選べる機能は、デモザイクと raw 増幅だけだ。rawタブ内でのシャープネスの変更などはできない。
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この画像では分からないかもしれないが、幾分シャキッとした。
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RAWを開いてみた画像は、RawTherapp のようにマゼンタにならない。バージョンが新しく、K-3 MarkⅢ Monochrome 発売以後に登場しているだけに、何らかの対応をしているようだ。ただ、縁取りは同じようにある。
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raw 増幅を少々上げて、少し明るくした。
通常の編集
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トーンイコライザー等で、好みの諧調に整えていく。
ローカル編集
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だいたい整えたので、ローカル編集タブを開いた RawTherapee のものとは、まったく異なる。
より細かく知りたい場合は以下を参照していただきたい。
フリー現像ソフト RawTherapee 後継?派生? その名もART – a folk of RawTherapee
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今回は、ローカルコントラストを編集する。矢印のマスク表示をチェックするとマスクが表示される。チェックをはずすと消える仕組みだ。マスクを適用し、何もしない状態だと、マスクは全画面に適用される。
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ブラシマスクを選択すると、マスクをこれから決めるという状態になり、マスクは無い状態になるブラシをチェックして太さを決めると、ブラシの太さが変わる。色々と触ってみるとすぐに分かるだろう。
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ブラシで、このように塗った。この黄色い部分にマスクが適用され、この部分のみが編集できるという仕組みだ。
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今のままだと、編集時に縁取りのようになりそうなので、境界のぼかしを適用する。
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感じよく、マスクをぼかすことができた。
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マスク表示のチェックをはずして、ローカルコントラストを下げてみた。多くの人は、数値を上げるほうに振ることが多いが、この日はモヤが多かったので、それを強調する形だ。操作に使った部分は、以下の通りだ
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マスク表示のチェックを外さないと、マスクは見え続けるので外す。残差コントラストとカーブを操作して、好みのコントラストに調整する。
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もう一つ別のマスクを作ることにする。矢印の+をクリックすると2枚目のマスクが生成される。
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今度は、エリアマスクから、グラデーションマスクを適用した。操作用のグリッドとグラデーションのマスクが生成された。
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手前から、このようになるように、グラデーションマスクを配置した。マスク関連の表示は、矢印の部分をクリックすると消える。
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今度は、コントラストを上げる方向で編集した。絵を描く人は分かるかもしれないが、空気遠近法を適用させた形だ。このRAW画像にARTを使用したのはこういった理由もある。
あとは、これまでの機能を使って微調整する
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ここからは、これまでの機能を使って微調整する。その他の機能も、ARTは比較的分かりやすいので、操作してみると良いだろう。
フィルムシミュレーション
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ARTもフィルムシミュレーションを使う事ができる。セッティングは以下を参照していただきたい。今回は、Kodak T-Max 400 を適用した。
フリー現像ソフト RawTherapee 後継?派生? その名もART – a folk of RawTherapee
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フィルムシミュレーションを適用し、その他微調整を行った。今回はこれで完成とする。
完成画像 感想
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クリックで等倍鑑賞可 PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / SMC PENTAX-FA 31mm F1.8 Limited
ここまでで、ART – a folk of RawTherapee でも、モノクロ専用機のRAW編集ができることが分かった。なんとなくフィルム写真のような雰囲気で現像できたと思う。モノクロ専用機のRAWそのものは編集できるソフトは多いが、問題はデモザイクされるかされないかで、結果は大きく変わる。デモザイクされてしまっては、せっかくのディティールや滑らかな諧調も、ベイヤー機とそれほど大差ない状態になってしまう可能性もある。これらのソフトは、フリーであり無料なので、モノクロ専用機を使う場合は、是非試してほしい。
作例 ART – a folk of RawTherapee
こちらは、今住んでいるところの周辺の河原を中心に撮ってみた。古いズームレンズを使ったが、コントラストが強いレンズなので使ってみた。
以下の画像は、クリックで等倍鑑賞可能
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] Model A16
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] Model A16
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PENTAX K-3 MarkⅢ Monochrome / TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] Model A16
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