blog,  思想、哲学

テーマとコンセプト

ぼくは、作品においてはテーマというものは明確に決めてとりかかるものの、コンセプトというものに関しては、当初からはあまり考えるような事はしていない。というのも、それはイレギュラー的なものが発生しにくい考え方からだからと言える。コンセプトを聞かれる事があるが、それは作品制作終了後に、後付けで考える事が多い。つまるところ、当初からそれは無いわけで、社会の慣例としてそれを述べているのにすぎない。当初から無いコンセプトをコンセプトと呼ぶのか?と聞かれれば、それは無いのではないか?と思える。
ぼくがテーマ(主題)というものを前提に制作するのには意味がある。それに従い動く場合においては、作風のブレのようなものが生じる事に関しても、比較的柔軟に対応できるということになる。イレギュラーな、想定しなかった事も起こりうるわけで、それが主題に合っていれば、作品の中に取り込めるのである。
コンセプト(概念、発送、構想など)になると、色々と難しい点もある。合理的ではあるが、けっこう固い考え方なのだ。ぼくは、日本人なので、そもそも馴染みにくい考え方だとも言える。この考え方だと、例えば組み写真を行う場合、それは一人歩きしにくく、それぞれのビジュアルが似てしまうという感じで、哲学的な意味での遊びの部分を持たせにくい感じがする。
そもそも、ぼくの作品に、フィクションとノンフィクション、ファンタジーが同時に含まれるのは、テーマ(主題)に重きを置いているからで、それに従うのであれば、あれゆるビジュアルの混在が可能になるということだ。
ある程度撮りためたものを主題のもとに編成することも可能だ。そこに足りない要素があれば、そこだけ確実に撮れば良いのだ。足りないと分かっているものに関して言えば、その像に関しては、試す必要も無く、何をどのように撮れば良いのかすぐに分かるというものだ。最初から、撮る像というものは見えているということだ。

2017年ごろまでアニメーション等の映像作家 その過酷さから病気に倒れ、限界を感じた事から、その後写真作家に転身 イメージフォーラム・フェスティバル、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画際、タンペレ映画祭、キヤノン写真新世紀 LensCulture 等で発表。 写真関連は、初の写真作品で、キヤノン写真新世紀2019年度グランプリ受賞。東京都写真美術館で個展、LensCulture Art Photography Awards 2022 LensCulture Emerging Talent Awards 2023 にて Jurors’ Picksなど NHK ドキュメント20min.「蟻(あり)と人間とぼく アーティスト・中村智道」で紹介される 尚、写真等の無断使用はお断りいたします。一言ご連絡ください。 お仕事のご相談など、気楽に、ご連絡ください。 e_mail:nakamura.tomomichi@gmail.com

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