いまさらOLYMPUS CAMEDIA E-10
個人的に気に入っている
既に、20年前の機種で、わずか400万画素しかない、レンズ一体式の一眼レフ。
何故だか分かりませんが、未だにその吐き出す絵が好きなのか、それともレンズが好きなのかは分かりませんが、ともかく未だに作品にも使っているカメラです。ある特定のものを撮らせたら、未だに右に出るものが無く、そういうものを撮るときに、作品に使っています。しかもプリントサイズは大きいものです。
そんなの大丈夫なのか?と思われるかもしれませんが、最近の業務用プリンターは、どうやら上手い具合に画素補完をするらしく、おかげさまで、それほど画素数を気にせずに絵柄が好きなものを使えたりするわけです。
関係ありませんが、このカメラのデザインは、とてもかっこいいと思います。
問題も多い
ちなみにこの機種なんですが、グリップ部分とピントリング部分のゴムが、すぐに加水分解してべたべたになり、気持ち悪い状態で剥げていきます。ピントリングには力を入れないので、まだ良いですが、グリップの気持ち悪さといったらもう・・対策ですが、これは、粘土のようになっていて、ヘラで簡単に剥げます。これでも気分は良くありませんが、何もしないよりはマシです。
加水分解していない、デッドストックの新品を購入、ラバープロテクタント等で対策してみましたが、ダメでした。
あと、バッファの少なさと、コンパクトフラッシュは2GBまでしか読まない事、もっさりとした動作等です。
しかし、個人的にはキビキビシャッターを押すタイプではなく、時間をかけてのろのろ撮るので、意外に不満はありません。
実際に撮ってみる
では、何が得意なのか?に関しましては秘密です。
オートフォーカスも、あてにならないので、MFで・・ピントは合わせにくくはないのですが、このカメラ、何故かファインダーが覗きにくいです・・ピント合わせで一番苦労するのがここ。絶妙な角度から覗かないと、ファインダー像そのものが見にくいです。
で、えらく現代的な発色じゃないの?と思われるかもしれませんが、これはRAW現像ソフトで、E-10専用のプロファイルを作っております。色々な色を好みに調整するのに、1日かかりましたが、あとはすべてワンクリックでこのように仕上がります。これが標準のベース画像ということにして、そこから好みに合わせて色々なパラメーターをいじる感じです。当然ながら、10bitのRAWで、400万画素程度しかないのだから、変換は軽く、楽々であります。
ちなみに、これらの画像は、クリックで拡大し、等倍鑑賞が可能です。今や、動画よりも少ないピクセル数ですが、やはり静止画専用のカメラ、それらよりも解像感はあります。
出かけようとしたら雨でした・・霧がものすごいです。
OLYMPUS E-10は2/3型の、一眼レフとしては極小のCCDセンサーを乗せております。なので、F4でも、かなり絞ったような絵になります。個人的には、作品では、ボケはあまり強調したくない人なので、この点はありがたいです。あと画素数が少ないので、このサイズながらある程度絞っても回折現象は起こりにくいです。
しかし何ですね・・さすがに、この画素数では、枝とかの解像はしんどいものがありますね。まぁ、こういうものは中判カメラにでも任せておけば良いのです。
解像はしていないものの、雰囲気のある絵になりました。曇りすぎて薄暗くなってしまっています。手振れ補正などというものは付いていないので、それなりにシャッタースピードは必要だったりします。
実は、この様子、600万画素の一眼レフでも撮ってみたのですが、こちらのほうが解像感はあります。ローパスフィルターとかの影響の差があるのでしょうが、どうなっているのか?
しかし、等倍で見ると、やはり解像はしていないのです。
なんか、人と書いてましたので、撮ってみました。これ、よく見ると折れているんですが、きちんと折れた先も生きているんですね・・芽が生えてきています。
近距離でも靄が出る霧になってしまいました。
こういう状況も、たまたま撮れたのは運が良いです。コロナの関係で、街にはあまり行けませんので、こんな感じで、山などで撮っております。当然、誰もいません。
よく、センサーが大きいと立体感が出るとかいいますが、果たしてそうなのか?個人的には、センサーの素性でも立体感に差は出ると思っております。
個人的にはCCDと、適度なノイズが立体感を生むという気がしてならないというか、それは絵を描くので、そういう処理をすれば立体感が出るという経験から分かっております。
この猫慣れておりませんでした。逃げてしまいます。近寄りたかったのに・・
フジの花が咲いてますね。もう五月です。
こうして見てみると、F4とF5.6でしか撮ってませんね・・まぁ、APS-Cやフルサイズ、中判のように絞りの幅が広いわけではないのです。この機種の画素ピッチを考えると、F8もOKでしょうが、最も画質が良くなるのが、このあたりと判断しての事です。そういえば、このE-10等の次の世代では500万画素や800万画素の、高性能高倍率コンデジが出てきていますが、それらもこのくらいの設定での撮影が多く癖というか、条件反射でこのように撮るようになっているようです。とりあえず、このE-10は、それらとは別格の絵を吐き出します。レンズが明らかに良いのです。レンズサイズがAPS-Cのように大きいのに、2/3型機用なわけですから、化け物のようなレンズです。この機種の次に、E-20という後継機が出てくるわけですが、正直、SONYの800万画素CCDセンサーが出るまで、この系統の機種を続けてほしかった・・どれほど解像したでしょうかね?
こちらは、後継機?上位機種?のE-20の写真、画素補完して6.7MPにサイズアップしております。等倍鑑賞も可能ですが、正直、この後出てくる600万画素クラスの一眼レフ機よりも解像しているようにすら見えてしまいます。ローパスフィルターが薄いんでしょうかね??一眼レフ機の場合は、もっともやっとした感じになるのです。
仮に、実際には解像していないとしても、プリントした場合、その解像感は再現されます。もちろん、業務用の高度なプリンターの場合ですが・・